
「様子見」と言われたのに気になる、その不安に寄り添います
耳鼻科で「成長すれば落ち着きますよ」と言われたのに、お子さんの口呼吸がなかなか変わらない…そんなモヤモヤを抱えていませんか。実は鼻の通りが良くなっても、お口周りの筋肉の癖として口呼吸だけが残るケースは珍しくありません。この記事では、ご家庭でできる3つのチェック方法と、歯科相談を考える目安を、豊川市のおひさま歯科院長がやさしく解説します。
この記事の要点まとめ
- 鼻の症状が落ち着いても、舌の位置や口周りの筋肉の癖により口呼吸が続く場合がある
- 唇の開き・歯並びの変化・就寝中のいびきの3点が、自宅でできるセルフチェックの目安になる
- 複数のサインが気になる場合は、口腔機能の観点から歯科への相談を検討する価値がある
目次
- 耳鼻科で「様子見」と言われた子供の口呼吸が続く2つの背景
- 自宅で確認!子供の口呼吸の深刻度を測る3つの見分け方
- 口呼吸が続いた場合に考えられる影響と、歯科相談の「目安」
- ひぐちデンタル&ケア おひさま歯科の客観的な検査と無理のないご提案
- よくある質問
- 監修
耳鼻科で「様子見」と言われた子供の口呼吸が続く2つの背景

鼻に明らかな病気が見つからないのに口呼吸が続く——その裏には、別の要因が隠れている可能性があります。耳鼻科の診察だけでは見えにくい2つの背景を整理してみましょう。
鼻づまりが落ち着いても残る「口呼吸の癖(習癖)」と舌の位置
アレルギー性鼻炎や慢性的な鼻づまりが治療で改善しても、長く続いた口呼吸が「癖(習癖)」として体に残ってしまうことがあります。本来、安静時の舌は上顎の少しくぼんだ部分(スポット)にぴたりと収まっているのが理想の位置とされています。ところが口呼吸の習慣があると、舌が下がった位置(低位舌)で固定されやすく、自然に口を閉じることが難しくなる場合があります。
お口周りの筋肉(口輪筋)の発達が追いついていないと、唇を閉じ続ける力も弱くなりがちです。そのため、気づけばまた「お口ぽかん」の状態に戻ってしまう。鼻の通りが良くなっても、こうした口腔機能そのものが整わない限り、口呼吸の改善には時間がかかりやすい傾向があります。
骨格的な要因やアデノイド肥大など、専門分野によるアプローチの違い
耳鼻咽喉科は主に「鼻や喉の病気としての通気障害」を診る専門領域です。一方で歯科、特に小児歯科や矯正分野では、「口腔機能の発達」「顎の骨格成長」「歯並びへの影響」という視点でお子さんのお口を診ています。
たとえばアデノイド肥大が軽度で経過観察となった場合でも、舌や唇の使い方、顎の発達ぐあいによっては、すでに歯列に影響が出始めていることもあります。同じ口呼吸という症状でも、診る専門分野が違えば見えてくるものが異なると考えられます。耳鼻科で問題なしと言われても変化が見られないときは、歯科でのセカンドオピニオンを検討する価値が十分にあります。
自宅で確認!子供の口呼吸の深刻度を測る3つの見分け方
専門的な知識がなくても、毎日の暮らしの中でお子さんの様子をよく見れば、口呼吸の状態はある程度把握できます。ここでは3つのチェックポイントをご紹介します。
【見分け方1:唇・お口元】日中の「ぽかん口」や食事中のクチャクチャ音
まずは日中のお口元から観察してみましょう。テレビを見ているとき、ゲームに集中しているとき、宿題に取り組んでいるとき——唇が自然に閉じているかがポイントです。気がつくと口がぽかんと開いている、唇がいつも乾いて荒れている、上唇が富士山のような形(M字)になっている、といった様子があれば気にかけたいサインです。
食事中も観察ポイントになります。口を閉じて噛めずクチャクチャと音が出る、よく噛まずに飲み込んでしまうといった様子は、口腔機能の発達が追いついていない可能性を示しています。
【見分け方2:歯並び・噛み合わせ】出っ歯傾向や受け口傾向、狭い歯列のチェック
口呼吸が続くと、舌や頬から歯列にかかる力のバランスが崩れ、歯並びにも変化が現れることがあります。たとえば、上の前歯が前に出ている(出っ歯傾向)、下の前歯が前に出ている(受け口傾向)、上顎の歯列が左右に狭くV字型になっている、前歯が噛み合わず隙間がある(開咬)など。
乳歯の段階でガタガタが目立つ、隙間がまったくないといった様子があれば、永久歯の生え変わり時にスペース不足が起こりやすい状態かもしれません。鏡の前で「いー」と笑ってもらい、ご家庭でゆっくり観察してみてください。
【見分け方3:睡眠・いびき】就寝時の口呼吸と睡眠時無呼吸症候群(SAS)への注意
寝ているときの様子も大切な情報源です。口を開けて寝ている、いびきをかく、寝相が安定せず何度も寝返りを打つ、朝起きたときに喉がカラカラ——こんな様子はありませんか。子供の睡眠時無呼吸症候群(SAS)は大人ほど知られていませんが、成長や日中の集中力、学習面への影響も指摘されています。
日中ぼーっとしている、機嫌が安定しない、授業に集中しづらい。こうした行動面の変化も、睡眠の質と関係している可能性があります。
口呼吸が続いた場合に考えられる影響と、歯科相談の「目安」

「成長とともに落ち着く」と言われると、つい様子を見たくなるものです。とはいえ、ある段階を超えると自然な変化が見えにくくなることもあります。考えられる影響と相談の目安を整理しておきましょう。
顔立ち(アデノイド顔貌)や虫歯リスク、全身の健康に及ぼす影響
口呼吸が長く続くと、下顎が後方に下がりやすく、顔が縦に長くなる傾向(アデノイド顔貌と呼ばれる特徴)が現れることがあります。さらにお口の中が乾燥することで唾液による自浄作用が落ち、虫歯や歯肉炎、口臭のリスクが高まりやすい状態になると考えられています。
鼻はもともとフィルターの役割を持っていますが、口から直接空気を吸い込むと、ウイルスや細菌、乾いた空気がそのまま喉に届きやすくなります。風邪を引きやすいなど、全身への影響が指摘されているのもこのためです。
【比較表】様子見でよい段階 vs 小児歯科への相談を検討したい目安
以下を目安に、お子さんの状態を見比べてみてください。
- 様子見でよい段階の例:一時的な鼻風邪で口呼吸になっている/日中は口を閉じられている/歯並びや顔立ちに大きな変化はない
- 歯科への相談を検討したい段階の例:鼻症状がないのに常時お口ぽかん/寝ているときにいびきが続く/前歯の位置や噛み合わせのズレが気になる/食事中に口が閉じられない
下段にあてはまる項目が複数ある場合は、一度ご相談されることをおすすめします。
気になる費用と期間の目安:小児矯正やMFT(口腔筋機能療法)の場合
「家計を圧迫しないかな…」というご不安もよくいただきます。一般的に、小児期に行う口腔筋機能療法(MFT)やプレオルソなどの予防的アプローチは、段階的に取り組めるケースが多いとされています。費用や期間は症状や医院の方針により幅があるため、まずは検査と説明だけ受けて、その場で契約せず持ち帰って検討するスタンスで臨むと安心です。当院でも無理に治療をお勧めすることはありません。
ひぐちデンタル&ケア おひさま歯科の客観的な検査と無理のないご提案
豊川市の当院では、感覚的な判断ではなく、客観的なデータをもとにお子さんの状態をご説明することを大切にしています。わかりやすい説明を心がけ、モニターやタブレットを活用しながら、目で見て理解いただける環境を整えました。
iTeroや口腔内写真、レントゲンを用いたお口の「見える化」診断
当院では口腔内デジタルスキャナー「iTero」を導入しています。お口の中を3Dデータで読み取り、現在の歯列や噛み合わせの状態をモニター上でお子さんと保護者の方が一緒に確認いただけます。レントゲン撮影では顎の骨格や永久歯の埋まり方を口腔内写真では歯の並び方を客観的に把握します。
こうした検査結果をもとに、「いま何が起きていて」「これから何に注意すべきか」を一つひとつご説明しますので、ご家庭で判断する材料にしていただけます。
お子様が無理なく、楽しんで取り組める口腔機能トレーニング
お子さんが歯科医院を「怖い場所」と感じないよう、当院ではアットホームな雰囲気づくりを大切にしています。
スポットトレーニングや呼吸の練習など、毎日の生活に取り入れやすい習慣から段階的にスタート。必要に応じてプレオルソ等の装置を併用することもありますが、いきなり高額な契約をお願いすることはありません。まずはお子さんの状態を知ることから始めていただければと思います。気になる方はお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q1. 子供の口呼吸はいつまで続くものですか?
A. 自然に変化していくケースもありますが、お口周りの筋肉の癖や舌の位置が要因の場合、年齢が上がっても残ることがあります。鼻症状がないのに変化が見られない場合は、一度歯科で口腔機能の観点から確認されることをおすすめします。
Q2. 小児の苦しそうな呼吸のサインにはどのようなものがありますか?
A. 就寝中の強いいびきや無呼吸、肩で息をする、鼻翼がピクピク動く、陥没呼吸(胸やお腹がへこむ)などは注意が必要なサインです。これらが見られる場合は、小児科や耳鼻咽喉科への速やかな受診をご検討ください。
Q3. 高額な矯正治療を無理に勧められないか心配です。
A. 当院では検査結果をもとにご説明し、その場で契約を迫ることはありません。ご家庭でじっくり検討いただいたうえで、必要な選択肢を一緒に考える方針です。
Q4. 「あいうべ体操」だけで口呼吸は変化しますか?
A. お口周りの筋肉を鍛える有効な方法のひとつとされていますが、要因が骨格や舌の位置にある場合は体操だけでは十分でないこともあります。要因に応じたアプローチが大切ですので、一度ご相談ください。
Q5. 受診のタイミングはいつ頃が望ましいですか?
A. 乳歯から永久歯への生え変わりが始まる時期(おおむね6〜8歳前後)は、骨格の成長を活かしたアプローチがしやすいと言われています。ただし年齢に関わらず、気になった時点でのご相談が安心です。
昭和大学歯学部 卒業
2011年
昭和大学歯学教育研修センター 臨床研修修了
医療法人社団ケア
かわわデンタル&ケアクリニック副院長
2015年
医療法人愛健会 エムデンタルクリニック副院長
2018年
ひぐちデンタル&ケア おひさま歯科院長
2023年
医療法人D&C 理事長就任
一般社団法人 日本口腔ケア学会
神奈川海外歯科医療ボランティア団体
ITIインプラントベーシックコース受講
AII (Advanced Implant Institute of Japan)
最先端インプラント 外科実習&ライブオペ 受講
矯正アレキサンダー タイポドントコース(OSG)受講
MRC(Myofunctional Research Co)受講
日本口腔ケア学会 口腔ケア認定 4級
日本訪問歯科協会
認定医講座(訪問診療の義歯と咬合)修了
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